正社員共働き夫婦は正社員(夫)とパート(妻)夫婦に比べて世帯年収をどれくらい多く稼げるのでしょうか?
正社員共働きで仕事と育児を両立するのは大変ですが、育児が終わった後、老後は正社員として共働きしてきた世帯にとって退職金や年金などでメリットはあるのでしょうか?
実際に比べてみました。
正社員の平均年収
正社員の平均年収はどれくらいでしょうか。
男性全体の平均給与は511万円(1.9%増)、女性全体では272万円(1.4%増)。正規雇用者は、男性が527万円(1.2%増)、女性が356万円(1.9%増)。非正規雇用者は、男性が225万円(0.4%減)、女性が143万円(0.2%減)である。
男性正社員の平均年収は527万円、女性正社員の平均年収は356万円となることが分かりました。
そうなると、正社員共働き世帯の世帯平均年収は883万円
調査対象となった給与所得者の平均年齢を見てみると、「45.2歳」(男性45.1歳・女性45.3歳)となっており、比較的高い年齢層の人が多くなっている。
では、年齢はどのくらいになるのでしょうか?平均は45歳となりました。
年代別
平均 | 男性正社員 | 女性正社員 | |
20代前半 | 327.8万円 | 371万円 | 283万円 |
20代後半 | 385.0万円 | 399万円 | 332万円 |
30代前半 | 443.0万円 | 460万円 | 350万円 |
30代後半 | 495.5万円 | 520万円 | 364万円 |
40代前半 | 552.0万円 | 583万円 | 397万円 |
40代後半 | 611.0万円 | 638万円 | 421万円 |
50代前半 | 644.6万円 | 669万円 | 442万円 |
50代後半 | 627.5万円 | 659万円 | 434万円 |
60代前半 | 499.8万円 | 520万円 | 398万円 |
60代後半 | 460.2万円 | 498万円 | 365万円 |
やはり、働き盛りの40~50代にかけて年収が増加傾向にあります。
また、このときから高校進学や大学進学などで教育費が多くかかる時期とも一致します。
共働きの世帯年収
正社員(夫)とパートやアルバイトなど(妻)の共働き世帯の世帯平均年収は727万円。
専業主婦(夫)世帯など全ての勤労者世帯の世帯平均年収は630万円。
勤労者世帯と共働き世帯を比べると世帯年収に97万円の差があります。
正社員共働き世帯は150万以上多く稼げる?
正社員共働き世帯は883万円の世帯平均年収で、共働き世帯の世帯平均年収は727万円。
その差なんと、156万円!
多く稼げる分、多くの教育費を割り当てることが出来ます。
ただ、高校進学や大学進学と重なる時期なので、生活に余裕があるわけではありませんね。
でも、正社員共働きで多くのお金を稼ぐことが出来るからこそできることがあります。
例えば、将来子供が留学したい!と言ってきたとしても、老後の資金を確保しながら、留学させることだってできます。
子供には大学は海外留学してほしい!と思う親も多いはず。 でも、留学はかなり高額の費用がかかるし、ローンの返済や老後資金も貯めないといけない そんな中、留学をさせてあげることはできるのでしょうか。 正社員共働き夫婦なら可能で[…]
正社員共働き世帯のメリット&デメリット
正社員共働き世帯は妻がパートなどの共働き世帯や専業主婦世帯に比べておおくのお金を稼ぐことが出来ることが分かりました。
単年度でみると、多くの収入を得られることがメリットなのですが、それ以外にもメリットはたくさんあります。
厚生年金がダブルで受給できる
正社員共働き世帯の場合、厚生年金がダブルで受給できます。
・国民年金
国民年金のみの「平均支給月額は約5万5,000円」です。納付期間40年間、満額で支払い続けると、「満額支給月額は約6万5,000円」になります。
・厚生年金(国民年金含む)
厚生年金(国民年金分含む)の月々の平均受給額は、「男性の平均支給額が約16万6,000円」、「女性の平均支給額が約10万3,000円」、「全体の平均では約14万7,000円」となっています。
女性は出産などを期に退職して厚生年金から外れていますので、平均受給額が一気に減ります。
では、正社員共働き世帯はいくら年金が受給できるのでしょうか?
正社員共働き世帯 | 共働き世帯 | 専業主婦世帯 | |
---|---|---|---|
国民年金(老齢基礎年金) | 130,016円(2人分) | 130,016円(2人分) | 130,016円(2人分) |
厚生年金(老齢厚生年金) | 182,976円(2人分) | 139,243円(2人分) | 91,448円(1人分) |
合計 | 312,992円 | 269,259円 | 221,504円 |
正社員共働き世帯の年金受給額は妻がパートなどの共働き世帯に比べて平均で毎月5万円ほど多くの年金を受け取ることが出来ます。
年間で60万円多く受け取れます!
男性の平均寿命が81歳、女性が87歳です。
平均年金受給額が31.2万円ですから、男性16.6万円と女性14.6万円になると仮定しましょう。
・男性の場合
16.6万円 × 12ヶ月 × ( 81 – 65 ) = 3,187.2万円
・女性の場合
14.6万円 × 12ヶ月 × ( 87 – 65 ) = 3,854.4万円
世帯合計で7,041.6万円
平均年金受給額が26.9万円ですから、男性16.6万円と女性10.3万円になると仮定しましょう。
・男性の場合
16.6万円 × 12ヶ月 × ( 81 – 65 ) = 3,187.2万円
・女性の場合
10.3万円 × 12ヶ月 × ( 87 – 65 ) = 2,719.2万円
世帯合計で5,906.4万円
65歳から年金を受給して平均寿命まで生きた場合、年金の受給額の差額は約1100万円!
夫婦ともに正社員として働く世帯なのか、共働きではあるがパートなどで厚生年金から外れて働くもしくは扶養内で働く世帯なのかで年金の受給額に大きな差があります。
退職金をダブルで受給できる
退職金は大企業と中小企業とでは大きく違います。
大企業で働いていて定年を迎えると退職金は約2,600万円ほどですが、中小企業だと1,200万円程度です。
ただ、勤労世帯のほとんどは中小企業で働いていますので、今回は中小企業の退職金を元に算出します。
妻 1,200万円合計2,400万円
夫 1,200万円のみ
合計1,200万円
生涯世帯収入
では世帯年収と退職金と年金などを合計した生涯世帯年収はどれくらい違うのでしょうか?
・世帯平均年金受給額 7,041.6万円
・退職金合計 2,400万円合計 3億5931.6万円
・世帯平均年金受給額 5,906.4万円
・退職金合計 1,200万円合計 2億8,916.4万円
まとめ
正社員共働き世帯とパートなどの共働き世帯の生涯収入の差は7,000万円以上あることが分かりました。
正社員として働き続けることは大変です。子育てとの両立もしていかないといけません。
でも、大変なことはずっと続くわけではなく、子育てが終わった後は、自分たちの楽しみのために使う大きな資金があります。
将来お金で苦労しないためにはどうしたらいいのでしょうか?
仕事と育児を頑張って両立していく家庭は、大変なことも多い反面、ダブルインカムなので、将来年金を多く貰えます。 多くの年金をもらえるから老後のことは二の次と考えている人もいるんじゃないでしょうか。 また、教育費、居住費、娯楽費など[…]
収入が増え、お金の流れをコントロールできれば、メリハリのある家計を築くことができます。
将来夫婦で世界一周旅行を楽しむことは余裕でできそうですね!