外貨を購入して運用をするなら、株を購入するだけではなく、FXや金利差を利用したスワップ金利で運用している人も中にはいます。
しかし、投資初心者で仕事をしているサラリーマンや共働きの家庭にとって、一番の運用方法は「投資信託」もしくは「ETF」でインデックス投資をすることです。
30年放ったらかしで約2~3倍の運用益を手にすることが出来ます!
インデックス投資がなぜオススメなのか、またなぜ、FXとスワップ金利での運用はオススメしないのか、オススメしない理由も同時に解説します。
外国株式(インデックス投資)・FX・外貨預金どれも外貨が必要!
米国ETFなどの外国株、外貨預金、FXはどれも外貨への交換が必要になります。
しかし、運用方法が全く異なります。
まずは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
外国株式(インデックス投資)
インデックス投資とは、株価指数などの値動きと連動した運用成果を目指す投資スタイルのことを指し、「インデックス運用」などとも呼ばれます。
株価指数とは、株価の全体的な推移を示すためにさまざまな銘柄の動きを総合的に示す指標のことで、日本の代表的な株価指数としては、東証一部に上場する225社の株価を対象に算出する「日経平均株価(日経225)」や、東証一部に上場するすべての銘柄を対象に算出する「東証株価指数(TOPIX)」などがあります。
なので、インデックス投資とは株価の予想などはせず、市場の動きに任せるというものです。
世界をまるごと時価総額加重平均で投資するならバンガードトータルワールドストック(VT)が人気ですし、アメリカのトップ500企業に投資するならバンガードS&P500(VOO)などがあります。
外貨預金
外貨は日本円を米ドルなどの外貨に交換して、資産を保有しておくことです。
日本の銀行にお金を預けていても金利は雀の涙ほど。ATMの引き出し手数料も増えません。
米ドルなど外貨預金をすることで、日本円より金利が高いので、日本円を保有しておくよりは現金資産が増えます。
そして、通貨を交換することで得られる金利(スワップ金利)で収益を上げることも可能です。
FX
FXとは為替レートが上がるか下がるかを予想して利益を狙う取引です。
金利の差を利用して収益をあげるスワップ金利と同じ?と思う方もいるかもしれませんが、
【放ったらかしOK】株式(インデックス投資)をオススメする理由!
外貨に交換しないといけないのは同じなのに、なぜ株式(インデックス投資)をオススメするのでしょうか。その理由を見ていきましょう。
メリット:配当金がある
配当金があるというのが最大のメリットです。
外貨預金は金利の差で収益を上げているので、配当金と同じ性質を持っていますが、配当金と預金金利では利率が全然違います。
配当金は変動はするものの、預金金利は下回ったことはありません。
なので、株式を保有しているだけで、現金を保有している人と毎年1.8%も資産の差が開いていきます。
メリット:倒産がない!
株式に投資をする上で最もリスクなのが、業績悪化に寄る上場廃止や倒産です。
上場廃止のニュースが流れると毎日のようにストップ安で売りたくても売れません。
見る見る下がっていき、資産は半減どころか全く無くなってしまった、ということも考えられます。
一方でインデックス投資は株価指数に連動する投資信託やETFを買付するので、例えば、バンガードトータルワールドストック(VT)を購入するだけで、世界8000社以上の株式を購入していることと同じことになります。
8,000社が全て倒産する時代が来るとすれば、人が生きていける時代じゃないでしょう。
メリット:値動きが激しくない
投資を始める人や仕事をしている人にとって、株価をずっと眺めておくというのはできません。
しかも、株式投資を始める前は、上がった下がったの予想が当たったとしても、実際に投資するときになったら外れることが多い、というものよく聞きます。
虎の子の100万円を投資して、一日で10%(10万円)下がったら仕事に集中できるでしょうか?
「もっと下がるんじゃないか」とか思うはずです。でも、ここで「自分が間違っていたから損切りしよう」と判断できる人は少数派です。
大多数の人が損はしたくないので、株価が上がるまで持っておこうとなり、損切りできず、塩漬けの状態となります。
できることは、ナンピン買いくらいでしょう。そして、倒産のリスクも付きまといます。
一方でインデックス投資なら、S&P500なら500社の時価総額加重平均ですので、値動きが激しくありません。
下がったとしても、倒産リスクがないので、安心して買い足しすることが出来ます。
平均点を狙いに行くインデックス投資は実は最もリターンが高かった!?
S&P500に過去50年リターンが上回った銘柄はたった30社!?
インデックス投資のバイブル本!株式投資の未来の中でジェレミー・シーゲル博士はS&P500よりも過去50年間で高リターンを得ることができた銘柄はたった30社程度です。
- フィリップモリス(PM)タバコ
- アルトリア(MO)タバコ
- アッヴィ(ABBVバイオ・ヘルスケア
- アボット・ラボラトリーズ(ABT)ヘルスケア
- コカ・コーラ(KO)食品・飲料
(上位5社)
それ以外の銘柄はS&P500に投資していたほうが高かった!としています。
50年間、この上位5銘柄に絞って投資することは可能でしょうか?
唯一ウォーレン・バフェット氏が成功したくらいでしょう。世界でたった一人です。
とても真似できる手法じゃありません。
書店に行けば、株で1億儲けたとか紹介してある本がありますが、果たして再現できることなのでしょうか?
実現リターンはS&P500のリターンよりも少ない!?
一方で、過去50年の投資家のリターンを見てみると、S&P500の11.13%に届いていません。
理由は、
- 株価が上がって途中で売った
- 世界大恐慌やリーマンショックの時に買付を止めた
それと、
- 信託報酬が高いアクティブファンドに投資した
- 配当を再投資しなかった
などです。
「株が下がったら買うぞ!」と思っていても下がったときは「まだ下がる」と思い、結果的に買えないことが多いです。
そうなると、50年の中で数回しか訪れない投資家にとっての黄金期を逃すことになります。
そして、投資のパフォーマンスに致命的なダメージを与えることになってしまいます。
【放ったらかし】で資産が増える方法とは?




外貨預金(スワップ金利)をオススメしない理由
まず外貨であっても日本円であっても現金で保有するということはお金の価値が減少していくとの同じです。
過去50年、米国の物価は上昇し続けました。そして、現金の価値は減少し続けました。
インフレは通貨の価値が下がるのと同じ
物の価値が上がるということは、通貨の価値が下がると同じことです。
そして、インフレ率は預金金利とあまり変わりません。
ということは、現金で保有していたとしても、実質お金は増えていかないことになります。
デフレの場合は、現金で保有しておくこともの一つの選択肢でしたので、金利差を利用したスワップ金利で収益を上げることもできましたが、日銀が物価上昇を掲げていますし、基本は世界がインフレですから、現金の価値は下がるというマインドを持つほうが正しいでしょう。
なので、たとえ預金金利で金利差があって魅力的な数字だと写ったとしても、その金利は、2%円高になることですぐに吹っ飛びます。
そして、金利が高い国の通貨、トルコリラとかアルゼンチンペソなどは総じて政治が不安定でデフォルト(債務不履行)を起こす可能性が高いですし、為替レートの変動幅が大きいので、金利の差なんて一瞬で吹っ飛びます。
・為替レートの変動幅が大きく10%動く場合もある
FXをオススメしない理由
為替レートというものは予想できるものではありません。
実際の相場と実質実効為替レートが離れているからと言って、円高になりやすいかと言えばそうではありません。
為替レートは誰にも予想できない
為替レートは本来ニュートラルであるべきです。
どうゆう意味かというと、円高であったとしても、円安であったとしても、その時にどんなレートであろうと、買付をする時期が来たら交換するべきものということです。
旅行に行く時に円安だから両替をしない、という選択肢はありませんよね?
FXは外貨(現金)を買っているだけ
お金は現金で持っているだけでは増えていきません。FXは外貨を購入し、為替の差で収益を上げるだけなので、外貨つまり現金を買っているにすぎません。
現金は配当を生みません。金利は多少はありますが。。。。
でしたよね?
配当金がほとんどない、ということは配当金と同じだけの収益を安定的に上げようとすると、売買を繰り返すしかありません。
売買を繰り返すということは、予想が外れて損を出す可能性も高いということです。
投資の基本は「お金に働いてもらう」のであって、あなたが「お金のために働くのではない」ということ
株式投資の本来の姿はWin-Winの関係であるべきです。
その市場のことを「プラスサム」と言います。
投資の目的を明確化する
投資をするということは、経済的に余裕を持ちたい!ということから始めることが多いんじゃないでしょうか?
確かに短期トレードで売買した方がより大きな金額を動かすことが出来ますし、稼ぐには手っ取り早いでしょう。
しかし、投資のリターンというのは平均に回帰します。
ということは、あなたがどれだけ最初の1年儲けたとしても、数年後に大きな損失を出し、リターンが下がるということです。
「リターンは平均に回帰する」ということが過去何百年のデータを遡って研究されているなら、最初から平均点を取りに行くのが一番賢いと思いませんか?
最初から「平均点を取りに行く!」を決めることで、インデックスファンドに投資して、自動的に買付設定をしておくだけで勝手に積立をしていってくれます。
最初は相場が上がった下がった気になるでしょうが、何もする必要はありません。
ただ、あなたのお金がお金を生み出してくれるのを待つだけです。
こちらの記事も書いたので参考にしてください。
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まとめ
初心者&仕事をしながら投資をするサラリーマン投資家、兼業投資家にとって最善の資産運用方法はインデックス投資することです。
・倒産リスクがない
・値動きが激しくない

です。
一方で、FXは常に当たるか当たらないかのゲームですし、スワップ金利は政治が不安定な通貨を持っていないといけないので、世界経済が悪くなると、為替レートが10%以上上下することもあり、一瞬でこれまでの利益が吹っ飛びます。
リーマンショックなどの金融危機は株価も下がるじゃないか、と言われる方もいると思いますが、それでも配当金はあります。
そして、
でしたよね?
つまり、なにもしなければ最終的には、全て再投資することで、お金が増えるんです!