病院にかかったときの支払いについて、子供であっても、大人であっても、高齢者であっても、自己負担は3割で残りは健康保険から支払われるものばかりだと思っていました。
で、妻が妊娠したころ、周りから「子供はよく風邪を引くから」と言われていました。
大人になってから風邪を引くことってあまりないですよね?なので、正直あまりピンっときていませんでした。
子供が出産後すぐに入院することになりましたが、子ども医療費助成を活用して、医療費の還付を受けることができ、素晴らしい制度だと思ったので、
今回は市が提供している子ども医療費助成制度について詳しく解説していきます。(市によって内容が異なるので、詳しくは、市役所に問い合わせしたほうがいいと思います。)
出産後、NICUに
「新生児黄疸」に
聞いたことがありますか?
赤ちゃんは、みんな生後3~5日をピークに生理的黄疸と言われる状態になるようです。
黄疸とは、血液の中のビリルビンという、赤血球が壊されることによって作られるものの値が上がって、皮膚や粘膜が黄色く染まる状態を言います。ビリルビンは、肝臓や腸など身体を回ってウンチとして排泄されるものですが、赤ちゃんは肝臓が未熟であるため、ビリルビンの排泄が上手く出来ず、黄疸にやりやすい状態になります。その正常範囲を超えると治療の対象になってくるそうです。
そして、出産後、すぐにNICU(赤ちゃんの集中治療室)に入りました。
黄疸の治療
「光線療法」と言って、青い光を当てさせるものでした。2~3日で退院できました。
最初は、裸で目も覆われている…かわいそう…と青い光に当たっている赤ちゃんを見てびっくりしてしてしまいました。でも、これは、光を全身にあてるために、赤ちゃんを裸にしないといけないのと、目と性腺を守るためにアイマスクはしないといけないものだと教えてもらいました。アイマスクは、サングラスみたいなものです。治療中でも、ミルクをあげたり、オムツを変えたりすることはできました。
支払いは?
本来なら出産一時金で42万支給され、ベッド代など差額(出産費用平均が40~50万なので、大体5万程度?)を支払って退院になります。
しかし、NICUに入院した分は、別途支払いが発生します。
自分でも入院はしたことなかったので、「入院費っていくらになるんだろう?」と思っていました。
子ども医療費助成制度があったおかげで、窓口の支払いはなく、無事に退院できました。
子ども医療費助成制度とは
中学校卒業前(15歳到達後最初の3月31日)までのお子様が通院・入院した際の医療費を助成する制度です。助成の対象となるのは健康保険が適用される医療費の自己負担分です。
これにより、病院にかかっときに支払う窓口での負担がなくなり、無料で医療を受けられます。(市によっては6歳まで窓口負担ゼロ、6~15歳までは窓口で医療費を支払い、後日還付というとこもある)
対象となる医療の範囲
病院等で支払う医療費のうち保険診療の自己負担分です。3割負担なので、この部分が公費によって賄われるということですね!
未熟児養育医療、自立支援(育成)医療、小児慢性疾患医療助成等、他の公費負担医療制度が適用される場合は、それらの公費医療が優先適用されます。
※入院時の食事代(入院時食事療養標準負担額)は対象外です。
※健康保険が適用されない医療費(健康診断・予防接種・薬の容器代・差額ベット代等)は対象外です。
※健康保険の高額療養費及び付加給付金に該当する場合、その該当部分は対象外です。江東区:子ども医療費助成制度から引用
入院の場合は、食事代は助成されません、子供の入院の場合付き添いが必要になりますよね?付き添いだけなので、自身の健康保険を使うことはありませんが、食事は病院で提供されたものになります。その場合は自己負担ということですね。
処方箋は対象です。(ただ、飲み薬の入れ物などは対象外ですね)
また、県外、または、県内(自分が住民票をおいている市以外)で入院や受診する場合は、子ども医療費助成を使って窓口で負担をゼロにすることはできません。なので、一旦窓口で医療費の支払いをしないといけません。
自分が住んでいる(子ども医療費助成受給者証を発行した)市役所に行き、領収書を提出すれば、窓口で支払った分は後日指定した銀行口座へ還付されます。
注意点:受診日から2年以内のもの、初回は銀行口座の確認と本人確認も必要なので、いくつか書類をもっていかないといけません。
市内で病院を受診したときは、子ども医療費助成制度を活用することにより、窓口での負担がなくなります。 それぞれの市が子ども医療費助成制度を提供していますからね。 では、県内で別の市ならどうなるのでしょうか?また、県外ではどうなるの[…]
医療証交付申請に必要な書類
お子様が生まれた場合や転入した場合、申請に必要な下記のものをお持ちになり、こども医療支援課(社会医療費担当部署)にて届出をしなといけません。
医療証交付申請に必要なもの
- お子様が加入している健康保険証(コピー可、出生直後の場合は加入予定の保険証でも可)
- 預金通帳
- 印鑑
- マイナンバー
- 福祉医療費受給資格証交付申請書(子ども医療費)
【本人申請の場合】
- 受給者および所得判定対象者のマイナンバーが確認できるもの
- 申請者の身元確認ができるもの
【代理申請の場合】
- 受給者および所得判定対象者のマイナンバーが確認できるもの
- 代理人の身元確認ができるもの
- 代理権を確認できるもの(委任状・word)
医療助成開始日
次のいずれかの日付からとなります。
- 出生日
- 転入日
- 健康保険加入日
※出生日・転入日から1ヶ月以内に申請が必要となります。
これ制度のおかげで子供が病気になってもすぐに診てもらえる
住民税などの税金から医療費は賄われますが、この制度のおかけで、熱を出したとき、火傷をしたとき、何か調子が悪そうで泣き止まないときなど、すぐに病院に行って診察してもらえます。
特に新生児のときは、泣いて、異常を知らせてくれますが、それが、ミルクなのか、眠たいのか、オムツをかえてほしいなのか、よく分からなったりします。何をしても泣き止まないときってありますよね?
また、そんなときに、費用のことを気にすることなく、診てもらえる制度なんです! 早く診てもらっていたら重症化する前に病気を発見できたりしますし、入院の必要もなくなります。また、入院しないといけない、となると費用もかなりの高額になります。中には、ちょっと躊躇ってしまうって家庭もあるんじゃないでしょうか。
日本の医療費制度は本当に素晴らしい制度がたくさんあります。
県内医療機関受診(子ども医療費受給者証の発行を受けている以外の市)と県外医療機関受診の場合は、窓口で自己負担額を支払いをしないといけません。 では、限度額適用認定証の交付を受けている場合は、どうしたらいいのでしょうか? 帰省先で生後数ヶ[…]
今回は、その一つ、子ども医療費助成制度について解説しました。